小学生のころ、社会科で白地図に色を塗った覚えはありませんか。行ったことのある県に色を塗っていくと、日本地図の中に「まだ白いところ」がくっきり見えてきます。
白いところが見えると、人は不思議とそこへ行きたくなる。「次は四国だな」と。
会社の記録にも、同じ仕掛けを用意しました。「つながりマップ」です。
たまった記録が、一枚の地図になる
「会社のおまもり」に話した内容は、取扱説明書として文章でたまっていきます。ただ、文章の一覧だけだと、全体像がつかみにくい。そこで、たまった記録を一枚の地図として眺められるようにしました。
真ん中に会社。そこから事業が枝分かれし、事業の先に取引先や案件、その先に一つひとつの記録が、木の枝葉のように広がります。夜空の星座のような画面で、じつはこれが、あなたの頭の中の見取り図です。

点を押せば中身が読めます。並びが気に入らなければ、点をつまんで動かしたり、「タカラボットはロボット販売の下」と日本語で指示すれば、AIが地図を組み替えます。
本当の値打ちは、「白いところ」が見えること
この地図、正直に言うと、眺めて楽しい機能です。自分の会社がこんな形をしていたのか、と初めて見る景色に少し感動します。
でも本当の値打ちは、そこではありません。枝が伸びていない場所――つまり、まだ記録していない場所が見えることです。
「ウェブの仕事はずいぶん枝が茂ったな。……あれ、清掃事業の枝がスカスカだ」
「取引先のことは残したけど、お金まわりの枝が細いな」
白地図の白いところと同じで、見えると埋めたくなります。「次はあの話をしよう」が、地図から自然に湧いてくるのです。何を話せばいいか迷う日は、地図を開いて、いちばん寂しい枝の話をすればいい。
頭の中の「もやもや」が、形になる効果
もうひとつ、地図には隠れた効果があります。経営の頭の整理です。
頭の中だけで考えていると、会社のことは「もやもやした一つのかたまり」に感じられます。ところが地図にすると、事業ごとの大きさ、力の入れ具合、つながりの濃さが目に見える形になります。
「この事業、記録がこれだけ濃いということは、それだけ手間もかかっているんだな」「この2つの事業、実はつながっているのか」。地図を眺めながらの発見は、経営判断のヒントにもなります。

地図は、話すたびに勝手に育つ
大事なことをひとつ。この地図を作るために、あなたがやることは何もありません。
いつも通りAIと話したり、日記を書いたりしていれば、記録が増えるたびに地図の枝が勝手に伸びていきます。手入れのいらない庭木のようなものです。
ですから、おすすめの使い方はこうです。ふだんは話すだけ。そして月に一度くらい、お茶でも飲みながら地図を開いて、自分の会社をしげしげと眺める。茂った枝に「よくここまで残したな」と満足し、白いところに「次はここだな」と目星をつける。
会社を続けるとは、この地図を少しずつ濃くしていくことなのかもしれません。10年後、隅々まで色が塗られたあなたの地図は、家族と後任にとって、何よりの道しるべになります。
地図の楽しみ方・よくある質問
「項目がまだ少ないのですが、地図になりますか?」――なります。最初は、会社の点から数本の枝が伸びるだけの小さな地図です。でも、それがいいのです。翌週開くと枝が2本増えている。翌月には島がひとつ増えている。植物の観察日記のように、育っていく様子そのものが続ける楽しみになります。
「並びが実際の事業と違うときは?」――直せます。点をつまんで別の点に重ねれば、その下にぶら下がります。「タカラボットはロボット販売の下」「展示会はタカラボットの案件」のように、日本語で書いて指示することもできます。AIが地図を組み替えてくれるので、整理整頓もおしゃべり感覚です。
「私事と仕事が混ざりませんか?」――地図には「わたし」という金色の点があり、個人的な記録はそこにぶら下がります。仕事の枝と私事の枝が分かれているので、混ざりません。項目を「わたし」に重ねれば、あとから私事に移すこともできます。
「立体でも見られると聞きました」――はい、ボタンひとつで地図が立体になり、ゆっくり回転します。実用性というより、単純にかっこいいのでお試しください。自分の会社の知識が星座のように浮かんで回る画面は、なかなか誇らしい眺めです。従業員さんに見せると、だいたい「おお」と言われます。
この記事のまとめ
・つながりマップは、たまった記録が「一枚の地図」として見える機能
・本当の値打ちは、枝が伸びていない「白いところ=まだ記録していない場所」が見えること
・何を話すか迷った日は、いちばん寂しい枝の話をすればいい
・地図はふだんの会話から勝手に育つ。あなたの作業はゼロ
白地図に色を塗ったあの楽しさを、会社の記録に持ち込みました。月に一度、お茶を片手に自分の会社を眺めてみてください。茂った枝は誇りに、白いところは次の宿題に。地図が濃くなるほど、あなたの会社は「誰かに渡せる会社」に近づいています。
そして、この地図はあなたの頭の中の見取り図でもあります。地図が育つということは、頭の中の大事なものが、着実に外へ運び出されているということ。枝が1本増えるたび、会社は少しずつ、あなたひとりの肩から降りていきます。
眺めて楽しく、育てて安心。地図とは本来、そういうものです。あなたの会社の地図を、ぜひ一度ご覧ください。

