ハウスクリーニングの集客方法10選|チラシで出会い、電話でリピートに育てる現役清掃会社の実例

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「腕には自信がある。仕上がりでクレームをもらったこともほとんどない。それなのに、暇な月がある——」

ハウスクリーニングや清掃の仕事をしていて、こう感じたことはありませんか?

この記事は、宮崎県の高原町(人口約8,000人)で清掃会社を営む私たちクリンシアが、自分たちの数字をもとに書いています。ネットで「ハウスクリーニング 集客」と調べると、集客方法を何十個も並べた記事がたくさん出てきます。ただ、その多くは広告会社やコンサル会社が書いたもので、実際に現場を回している清掃会社の目線とは少しずれていると感じました。

そこでこの記事では、

  • 代表的な集客方法10個を、費用・即効性・リピートへの効き方で比較
  • 私たちが実際にやっていること(チラシ月3,000部など)と、その手応え
  • 現場を回しながらでも続けられる、本当に効く集客の順番

を、正直にお伝えします。

目次

最初に結論:私たちの仕事は「新規1割・リピート9割」

いきなり結論から書きます。

私たちクリンシアの仕事のうち、8〜9割はリピートのお客様です。新規のお客様は、だいたい1割ほどしかありません。

毎月チラシをまいて、新規集客もきちんとやっています。それでもこの比率です。つまり、売上を支えているのは「新しく来たお客様」ではなく、「また頼んでくれたお客様」なのです。

これは私たちだけの話ではありません。マーケティングの世界には「新しいお客様を1人獲得するコストは、既存のお客様にもう一度頼んでもらうコストの約5倍かかる」という有名な考え方(1対5の法則)があります。ハウスクリーニングのように、汚れが1年でだいたい元に戻る仕事は、とくにリピートと相性がいい商売です。

ですから、この記事でいう「集客」には2つの意味があります。

  1. 新しいお客様に知ってもらう集客(チラシ・ホームページ・ポータルサイトなど)
  2. 一度頼んでくれたお客様に、もう一度頼んでもらう集客(声かけ・ハガキ・記録など)

多くの記事は1だけを扱いますが、小さな清掃会社の売上を本当に左右するのは2のほうです。

私たちの基本戦略:「チラシで出会い、電話でリピートに育てる」

10個の方法を紹介する前に、私たちが実際にやっているやり方を先にお見せします。とてもシンプルです。

  1. チラシで新しいお客様と出会う。 毎月およそ3,000部まいて、新規のお客様は月に3件くらいです
  2. 作業の日に「次もしときますか?」と聞く。 「あ、お願い」と言っていただけることがよくあります
  3. 翌年の同じ時期に電話する。 「今年もいかがですか」とご案内して、また作業に伺います
  4. これを毎年くり返す。 こうして、1回きりのお客様が毎年のお客様に育っていきます
チラシで出会い、作業の日に次回を約束し、翌年の同じ時期に電話してリピートに育てる集客サイクルの図

なぜネット広告やSNSではなくチラシなのか。理由は、私たちのお客様にご高齢の方が多いからです。高齢の方は、スマホで清掃会社を探すことがあまりありません。郵便受けに届いたチラシを見て、電話をくださいます。お客様が普段見ているものに、案内を届ける——これが集客の基本だと考えています。

3,000部で月3件というと、少なく感じるかもしれません。でも、その3件のお客様が毎年頼んでくださるようになれば、1年で36件、2年で72件と、リピートのお客様は積み上がっていきます。私たちの仕事の8〜9割がリピートなのは、この積み重ねの結果です。

では、10個の集客方法を順番に見ていきましょう。

ハウスクリーニングの集客方法10選【比較表】

まずは全体像です。費用や手間は会社の規模や地域で変わるので、ここでは「大・中・小」のざっくりした比較にしています。

集客方法費用即効性手間リピートへの効き向いている会社
1. チラシ・ポスティング中中中小地域密着・個人宅中心
2. Googleビジネスプロフィール(MEO)小中小小すべての会社
3. 自社ホームページ・ブログ小〜中小(時間がかかる)中小長く続けたい会社
4. ポータル・マッチングサイト中(手数料)大小小開業したて
5. リスティング広告大大中小予算がある会社
6. SNS(Instagramなど)小小大中写真や動画が得意な会社
7. 不動産会社・管理会社との提携小中中大退去清掃・法人向け
8. 紹介・口コミ小小小大すべての会社
9. 既存のお客様への声かけ(電話・ハガキ)小大小大すべての会社
10. LINE公式アカウント小中中大個人宅中心

表を見ると分かるとおり、お金をかけるほど早く効く方法(広告・ポータル)は、リピートにはほとんど効きません。逆に、お金のかからない方法(声かけ・紹介・記録)は、リピートに強く効きます。

ここからは、ひとつずつ「私たちの本音」を添えて解説します。

1. チラシ・ポスティング——私たちは毎月3,000部まいています

地域密着の清掃会社にとって、いまでも一番の定番がチラシです。

私たちクリンシアは、地元の高原町に加えて、近隣の小林市・えびの市にも、毎月およそ3,000部のチラシを配っています。半年ほどで配布エリアをひと回りするペースなので、同じ家には半年に1回くらいチラシが届く計算です。反応は、新規のお客様が月に3件くらいです。

お客様にご高齢の方が多い地域では、チラシは今でもいちばん頼れる集客方法です。続けてみて分かったことは2つあります。

  • 1回で結果を求めないこと。 チラシは「今すぐ頼みたい人」にしか刺さりません。たまたまエアコンが臭い時期、たまたま大掃除を考えている時期に届いたチラシだけが反応します。だから、まき続けて「思い出してもらえる回数」を増やすのが大事です
  • チラシで来たお客様を、次につなげること。 チラシで新規のお客様が1件来たら、そこからが本番です。そのお客様が来年も頼んでくれれば、チラシ代は何倍にもなって返ってきます

チラシの効果を上げるコツは、「何でもやります」ではなく季節の作業を1つ大きく打ち出すことです(春夏ならエアコン、年末なら大掃除)。

2. Googleビジネスプロフィール(MEO)——無料なので今すぐ登録を

「近くの ハウスクリーニング」とスマホで検索すると、地図と一緒にお店が並びます。ここに表示させるのがGoogleビジネスプロフィールです。登録は無料です。

  • 営業時間・対応エリア・作業写真をきちんと埋める
  • 作業が終わったお客様に、口コミをお願いする
  • 口コミには必ず返信する

これだけで、地域名で検索した人の目に留まりやすくなります。費用がかからないので、まだ登録していない会社は最優先でやりましょう。

3. 自社ホームページ・ブログ——すぐには効かないが、資産になる

ホームページは「会社の名刺」です。チラシを見た人も、紹介された人も、多くの人が依頼する前に一度は検索して確かめます。そのとき何も出てこないと、不安になって別の会社に頼んでしまいます。

私たちも自社のホームページを作っていて、「ホームページを見ました」というご連絡をいただいたことがあります。数はチラシほど多くありませんが、チラシの届かない方との接点になっています。

ブログは効果が出るまで数か月〜1年かかりますが、書いた記事は消えずに残り続けます。「エアコン 掃除 時期」「換気扇 油汚れ 落とし方」のように、お客様が困ったときに検索する言葉で書くのがコツです。

4. ポータル・マッチングサイト——開業したての時期には強い味方

くらしのマーケット、ミツモアなどのマッチングサイトは、登録したその月から依頼が来るのが最大の強みです。開業したばかりで実績がない時期には、とても頼りになります。

一方で、注意点もあります。

  • 手数料がかかり、利益が薄くなりやすい
  • 同じ画面に他社が並ぶので、価格競争になりやすい
  • お客様は「サイト」に付いていて、「あなたの会社」には付きにくい

ポータル経由で来たお客様には、作業後に直接の連絡先を渡し、次回は直接頼んでもらえる関係を作ることが大切です。

ちなみに私たちはポータルサイトを使っていません。お客様にご高齢の方が多く、ネットで業者を比べて選ぶ方が少ないためです。自分のお客様がどこで業者を探しているかで、使うかどうかを決めましょう。

5. リスティング広告——即効性はあるが、お金で買う集客

Googleの検索結果の上に出る広告です。「ハウスクリーニング ◯◯市」と調べた人に、すぐ表示できます。

効果は早いですが、広告を止めた瞬間にお客様も止まります。ハウスクリーニング関連の言葉は競合も多く、1クリックの単価も安くありません。小さな会社が最初に手を出す方法ではない、というのが私たちの考えです。

6. SNS(Instagramなど)——ビフォーアフターは最強の見せ方

ハウスクリーニングは、作業前と作業後の差が目で見て分かる、SNS向きの仕事です。換気扇の油汚れが落ちる動画や、くすんだ床がピカピカになる写真は、それだけで「この会社に頼みたい」と思ってもらえます。

ただし、続けないと効果が出ないのがSNSの難しいところです。現場が忙しい時期に止まってしまうなら、無理に毎日やるより、週1回の投稿を長く続けるほうが効果的です。

7. 不動産会社・管理会社との提携——安定した仕事の柱になる

退去清掃や空室清掃は、不動産会社や管理会社から継続して依頼が来る仕事です。1社と関係ができると、毎月決まった件数の仕事になります。

提携のコツは、「早い・きれい・連絡がマメ」の3つです。担当者が一番困っているのは、次の入居日に間に合わないことです。そこを確実に守る会社は、それだけで選ばれます。

8. 紹介・口コミ——いい仕事の「おまけ」として増やす

紹介は、最も成約しやすい集客です。紹介してくれた人が、あなたの仕事ぶりを保証してくれているからです。

紹介を増やすコツは、作業後に「お知り合いで困っている方がいたら」とひと言添えることです。言わなければ、満足しているお客様でも紹介しようとは思いません。

9. 既存のお客様への声かけ——実は、いちばん効く集客

ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。

私たちは、去年作業をしたお客様に電話をして「今年もいかがですか」とご案内しています。実際に、その電話がきっかけで今年の依頼をいただいたこともあります。

さらに効くのが、作業の日に「次もしときますか?」と聞いておくことです。その場で「あ、お願い」と言っていただければ、翌年の同じ時期に電話をして、そのまま作業に伺えます。お客様にとっても「頼もうと思っていたのに忘れていた」がなくなるので、喜ばれます。

考えてみれば当然です。

  • エアコンも換気扇もワックスも、汚れは1年でだいたい元に戻ります
  • そのお客様は、あなたの仕事ぶりをすでに知っています
  • 頼まなくなった理由の多くは、不満ではなく「なんとなく忘れていた」だけです

まったく知らない人にチラシで売り込むより、去年のお客様に「そろそろですね」と声をかけるほうが、ずっと話が早いのです。電話が苦手なら、ハガキ1枚でも十分です。

声かけのやり方は、別の記事で詳しく書いています。

10. LINE公式アカウント——個人のお客様との連絡に強い

個人宅のお客様が中心なら、LINE公式アカウントは便利です。予約の日程調整、作業後の写真送付、季節のご案内などが、電話より気軽に、メールより確実に届きます。

詳しくは → 清掃業のLINE公式アカウント活用法

集客がうまくいかない清掃会社に共通する3つのこと

ここまで10個の方法を紹介しましたが、方法を増やせば集客がうまくいくわけではありません。うまくいかない会社には、共通点があります。

新規ばかり追いかけて、来てくれたお客様を忘れている

チラシや広告で新規のお客様を集めても、1回きりで終わってしまえば、毎月ゼロから集め直しです。これは穴の空いたバケツに水を注ぎ続けているのと同じです。私たちの仕事の8〜9割がリピートであるように、売上の土台は「また頼んでくれるお客様」です。

価格で選ばれている

「安いから頼まれた」お客様は、もっと安い会社が出てくれば離れていきます。価格以外の理由で選ばれる工夫が必要です。
→ 価格競争から抜け出す方法

お客様の記録が残っていない

「去年のお客様に声をかける」と言っても、誰に・いつ・何をしたかが分からなければ声のかけようがありません。

  • 「あのお宅、エアコン何台だったかな」
  • 「前回はいつだったっけ」
  • 「担当したのは誰だったかな」

こうしたことを社長の頭の中だけで覚えていると、忙しい時期に必ず抜け落ちます。そして社長がいないと、ほかのスタッフは何も分かりません。

結局、何から始めればいいのか【おすすめの順番】

「全部やるのは無理」という方へ。私たちのおすすめの順番はこうです。

  1. 今いるお客様の記録を整える(誰に・いつ・何をしたか)
  2. 1年前のお客様に声をかける(電話かハガキ)
  3. 作業後に、口コミと紹介をお願いする(Googleビジネスプロフィールも登録)
  4. チラシなどで新規を少しずつ増やす(季節の作業を1つ打ち出す)
  5. 余裕が出たら、ホームページ・SNS・広告

ポイントは、新規集客は最後ということです。先に「来てくれたお客様が離れない仕組み」を作っておけば、チラシで来た1件の新規が、翌年も、その次の年も売上になってくれます。

私たちが記録を「ツギクル」に変えて楽になったこと

最後に、私たち自身の話を少しだけさせてください。

私たちクリンシアは、お客様の記録を管理するために、清掃業向けの顧客管理アプリ「ツギクル」を自分たちで作り、社内で毎日使っています。使ってみて実感しているのは、こんなことです。

  • 過去の記録がすぐに分かる。 「前回いつ、何をしたか」が、スマホを開けばすぐに出てきます
  • これまでの流れが分かりやすい。 そのお客様と、どんなやり取りをしてきたかが時系列で見えます
  • 誰が見ても分かる。 何があったかを記録しているので、社長でなくても、どのスタッフでもすぐに状況をつかめます
  • 覚えておかなくていいので、頭の中が楽になる。 これがいちばん大きいかもしれません。「あのお客様に連絡しなきゃ」を頭で抱えなくてよくなりました

ツギクルは、作業を記録するだけで「そろそろ1年たつお客様」を自動で知らせ、ご案内のハガキの文面づくりも手伝います。30日間無料で試せます。

もちろん、道具はノートでもExcelでも構いません。大事なのは、来てくれたお客様を忘れない仕組みを持つことです。それが、小さな清掃会社にとって一番お金のかからない、一番効く集客です。

よくある質問

Q. 開業したばかりで、既存のお客様がいません。何から始めればいいですか?
A. 最初はポータルサイトやチラシで新規のお客様を集めるのが現実的です。ただし、最初の1件目から記録を残してください。その記録が、1年後のリピートの土台になります。開業の準備全体は 清掃業の開業ガイド にまとめています。

Q. チラシは何部くらいまけば効果がありますか?
A. 地域の世帯数や作業内容で変わるので一概には言えません。私たちの場合は高原町・小林市・えびの市に月3,000部をまき、新規は月3件くらいです。部数よりも、同じ地域に繰り返し届けることと、来てくれた3件をリピートに育てることのほうが大事だと感じています。

Q. 去年のお客様に電話するのは、売り込みみたいで気が引けます。
A. 「そろそろ1年たちますが、その後エアコンの調子はいかがですか?」という連絡は、売り込みではなく気づかいです。お客様の多くは「頼もうと思っていたけど忘れていた」状態なので、むしろ喜ばれることが多いです。

Q. リピート率はどのくらいを目指せばいいですか?
A. 業態によって違いますが、エアコンや定期清掃のように周期がある作業なら、まずは「去年のお客様のうち何割が今年も頼んでくれたか」を数えてみることから始めましょう。数えるだけで、声をかけるべきお客様が見えてきます。
→ リピーターの増やし方

まとめ

  • ハウスクリーニングの集客方法は、チラシ・MEO・ホームページ・ポータル・広告・SNS・提携・紹介・既存客への声かけ・LINEの10個が代表的です
  • 私たちの仕事は新規1割・リピート9割。売上の土台は「また頼んでくれるお客様」です
  • 私たちのやり方は「チラシで出会い、作業の日に次回を約束し、翌年の同じ時期に電話する」。ご高齢のお客様が多い地域では、これがいちばん効きます
  • 新規集客の前に、記録を整えて、1年前のお客様に声をかけることから始めましょう

技術は裏切りません。でも、技術だけでは食べていけません。集客もまた、練習すれば必ずうまくなる「もうひとつの技術」です。

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この記事を書いた人

創業45年になる有限会社クリンシアの2代目代表。マットモップレンタル事業、ビルメンテナンス清掃事業、家庭用洗剤、次亜塩素酸水製造販売事業、ナノテックシステム導入支援事業、清掃用具関連販売事業、清掃業務に関するコンサルティング事業などをしています。 また飲食店事業としてテイクアウトカフェの運営も行っています。

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