剥離汚水の処理問題と解決策:ナノテックシステムの導入

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剥離洗浄したあとの汚水の処理に悩んでいませんか?

床を剥離すると出るのが剥離汚水。
ワックスの被膜が厚ければ厚いほど剥離剤は必要になり、その分水も多量に必要になります。
うちも以前行っていた剥離作業では汚水がペール缶で20~30缶は余裕で出ていたこともあります。
これどうするんだ、と途方にくれたことも。。。

目次

剥離汚水は産業廃棄物で処理が必要

剥離汚水は産業廃棄物として処理する必要があります。
ですが産業廃棄物で処理となると掛かってくるのが処理費用。
少ない時でも何十リットル、多い時では何百リットルとなる剥離汚水。
費用を考えただけでも恐ろしいですよね。。

処理費用がかかるからといってそのまま下水に流しちゃうと、法令違反により最悪逮捕の可能性もあるのでそれだけは絶対に避けなければなりません。

でもなんとか産廃処理したくないのが本音。。

そんな剥離汚水の産廃処理問題、ナノテックシステムを導入することで心配しなくてもよくなります。

剥離汚水はなぜ産廃にしないといけないのか

そもそも剥離汚水はなぜ産業廃棄物で処理が必要なのでしょうか。
日本の法律に廃棄物処理法というのがあります。

廃棄物処理法とは
廃棄物処理法は、正式名称を廃棄物の処理及び清掃に関する法律と言い、廃棄物の排出を抑制しつつ、発生した廃棄物をリサイクル等の適正な処理を行うことで、人々の生活環境を守ることを目的に作られました。

https://www.e-reverse.com/introduction/waste_management/

簡単にいうと何でもかんでも勝手に捨ててたら環境が悪くなるからルールを作ってるよ、的なことですね。
そして汚水廃液に関しても明確なルールがあります。

詳しくはこちらを参照してください。
剥離洗浄廃液の処理・排出方法に関するガイドライン
公益社団法人全国ビルメンテナンス協会より

まあザックリ言うと汚水は排出基準以下で排出しないといけないよ、ということです。

pHと亜鉛含有量

剥離汚水でよく問題になるのがPHと亜鉛含有量です。
大まかですがこの2種類がクセモノになってきます。

地域によって色々基準はあるのですが、pHは5以上9未満、亜鉛含有量は2mg/lと大体決まっています。

pHとは

pHといえば水素イオン濃度指数。読み方はペーハー、もしくはピーエイチ(ピーエッチ)と言ったりもします。
Potential Hydrogenの略ですね。直訳では潜在的な水素という意味です。
小学生の時習いましたよね。
数字が低ければ酸性、高ければアルカリ性ってやつです。

剥離剤はpHが12以上のものが多く一般的です。
水で5倍~10倍に希釈し洗浄で使用されたとしても、pHは11や12以上と高いままのものがほとんどです。
剥離作業で出た剥離汚水はpHが高いままだと廃棄物処理法に引っかかるため、産業廃棄物として出さなければいけません。

ただこの高いpHは中和作業をすることにより中性に近づけることもできます。
中和する方法といえば

  • アルカリ性の反対の酸性のものを使って中性に持っていく方法。
  • 水で希釈し中性に持っていく方法。

の2種類があります。

アルカリ性の反対の酸性のものを使って中性に持っていく方法。

1つ目の方法は酸性度の高いものを混ぜる必要がありますが、別に酸性のケミカルや薬品が必要になってきます。安全な酸性のものであればいいのですが、危険なものもある為注意が必要です。

水で希釈し中性に持っていく方法。

2つ目の方法は水で希釈する必要があるのですが、pHを1下げるのに、必要な水の量はその廃液の10倍となります。
廃液が1リットルであれば水が10リットル必要となります。
廃液がpH12であれば11までしか落ちません。
pH10まで落とそうとするとさらに10倍の水が必要で、今度は100リットルの水が必要になります。
それでやっとpH10になります。

下水道法の基準値はpH9以下なのでさらに10倍の水1,000リットルが必要になります。
浴槽を水いっぱいにして大体200リットルなので、剥離廃液1リットルを処分するのに必要な水は浴槽約5杯分ということになってしまいます。

1リットルでコレだとしたら冒頭のペール缶20杯分で考えると、とんでもない量の水が必要になってしまいますよね。
SKの水全開にしてても足りないし、そんな無駄使いをしていたらそれこそ環境に悪いし怒られちゃいます(笑)

亜鉛含有量

もう一つの問題が亜鉛含有量。
ワックスは主にポリマーで出来ているのですが、ポリマーだけだとうまくバランスが取れない為、金属架橋というものでポリマー同士をくっつけています。
この金属架橋に使われているのが亜鉛ということになります。
亜鉛架橋とよく言われています。

この亜鉛は下水道法の基準値で、1リットルの廃液中に2mg以下で排出しなければいけない事になっています。
以前は5mg/lでよかったのですが、水生生物の保全を考慮して平成18年に2mg/lに改正されました。
亜鉛を多量に排水するのも環境に良くないようですね。
単位が単位なので5mgから2mgといえばほぼ変わらないじゃん、と思いますが、今までの基準の半分以下!ですからね。
体重100キロの人が40キロになるようなものです。
この例え自分でもびっくりするくらい分かりやすいと思いました(笑)
とにかく亜鉛もなるべく排出したらいけない決まりになっています。
参考リンク 亜鉛含有量の排水基準の見直しについて/環境省

この亜鉛はpHのようには中和する事ができない為、下水に排出しようとすると沢山の水で薄める必要があります。
剥離の1次汚水だけでも1,000mg/l近い亜鉛が出ているデータがあるのですが、基準値以下にしようとすると約500倍近い水が必要になってしまいます。

沢山の水を汚水と同時に排出するのはさすがに現実的ではないですよね。
ここはやはり産業廃棄物にて処理しなければ・・だけど費用が・・・。

ナノテックシステムを導入すれば産廃処理の問題がなくなる

ナノテックシステムを導入すれば産廃処理費用の問題に悩む事はなくなります。
それはナノテックシステムが剥離する必要がないシステムだからです。

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そもそも剥離が永久になくなるシステムの為、産業廃棄物の処理費用の心配がなくなります。

産業廃棄物の心配がなくなると

  • 産業廃棄物の処理費用がかからなくなる。
  • 環境に良い。
  • 環境に良いものを使っているというアピールにもなる。

と、いいことしかありませんね。

産業廃棄物の処理費用がかからなくなる。

産廃の費用といえばお客様負担のところも多いと思います。
マニフェストを提出し、こんだけかかりましたから請求させてくださいね、という感じでしょうか。
これだとお客様もいくら請求くるかわからないし、毎年剥離なんかしてると処理費用もバカにならないですよね。
ですがナノテックシステムにすると産廃処理がなくなるので、お客様の負担もゼロになりお互いウィンウィンになると思います。

環境に良い

産廃に出したからといって終わりではありません。
産廃に出された汚水は脱水、乾燥、焼却、またリサイクルできるものはリサイクルにされるそうです。
ですが出さなくてよいものはなるべく出さないほうが環境には良いと思います。
焼却にはCO2の排出問題とかでてきますしね。

・環境に良いものを使っているというPRにもなる。


環境に良いものを使っている、産廃費用がゼロ!
これだけでもお客様へのアピールは相当なものじゃないでしょうか。
さらにはこれに「品質も良い」も加わってきますしね。

まとめ

現場によっては年に1回はしないといけない剥離作業。
一昔前は剥離汚水を川に流して魚がプカプカ、、という話も先輩方から聞いた事がありますが、今はそんなことをしていたら大変です。
なので剥離汚水は産業廃棄物として処理するのが適切なんですが、費用のこと、環境のことを考えると頭がいたいですよね。

ナノテックシステムであればそういう問題もクリアになりますので、悩んでいる方にはぜひオススメです。

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この記事を書いた人

創業45年になる有限会社クリンシアの2代目代表。マットモップレンタル事業、ビルメンテナンス清掃事業、家庭用洗剤、次亜塩素酸水製造販売事業、ナノテックシステム導入支援事業、清掃用具関連販売事業、清掃業務に関するコンサルティング事業などをしています。 また飲食店事業としてテイクアウトカフェの運営も行っています。

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