こんにちは、クリンシア代表のなかちゃんです。
- ワックス全然乾かないなぁ。
- 湿度高くて乾く気配がない。
- 扇風機回してるんだけど全然乾かない。
- 梅雨時期全然乾かないけどなにかいい方法ないかなぁ。
床ワックスを塗布した時、こんなお悩みありませんか?
施設などの床メンテナンスをしている業者さんではあるあるかと思います。
ワックスはしっかり乾燥させないと密着不良や造膜不良、またパウダリングなどをおこし最悪手直しするハメになってしまうのでしっかり乾燥させることが重要です。
今回はそんな乾かないワックスに対しての対処法を書いていきます。
結論:ワックスを乾燥させるには湿度管理が重要
ワックスは湿度が低いほど乾燥が早まるため、エアコンや送風機、窓をあけるなど行い湿度を下げる事が重要になります。
乾燥に理想的な温度湿度は
温度20度、湿度20%と言われています。
が、高温多湿な日本ではそのような条件はほぼありません。
そのため
- エアコンの使用
- 送風機の使用
- 空気を入れ替える
などを行い湿度を下げる事が必要になってきます。
温度計、湿度計などがない場合は人間が快適に感じる温度湿度になるように調整してあげるとワックスも早く乾燥する、と覚えておくと良いでしょう。
温湿度計は安価であるので2,3個持っておくと部屋ごとに計測できて便利なので購入しておきましょう。
湿度を下げるとなぜ乾燥するのか
まあ当たり前のことではありますが、あらためて。
湿度が低い環境では水分が大気中に蒸発しやすくなります。
ワックスに含まれる水分も周囲の空気に蒸発しやすくなるため、湿度が低いと乾燥が早くなります。
乾燥に重要なこと
ワックスが乾燥する際に一番重要な事は湿度を下げることです。
湿度を下げるのに出来る事といえば下記の2点です。
- ・エアコンを使用する
- ・外の空気と入れ替える
エアコンを使用する
エアコンを使用する場合、条件によって冷房、暖房、除湿(ドライ)を使い分ける必要があります。
一見、除湿(ドライ)が良さそうですが、除湿にも【弱冷房除湿】と【再熱除湿】というのがありますので理解しておく必要があります。
【弱冷房除湿】は弱い冷房の状態で除湿をすることで室温は徐々に下がっていきます。
【再熱除湿】は室温を下げることなく湿度だけを下げる機能の事です。
ワックスの乾燥だけを考慮するのであれば、夏は冷房、冬は暖房もしくは再熱除湿がいいと思います。
ちなみに再熱除湿という機能は比較的高級なエアコンにしかまだ付いていないみたいです。
リモコンを見て「ドライ」としか書いてなければ弱冷房除湿、「カラッと除湿」等と書いていれば再熱除湿の可能性が高いです。詳しくはエアコンの説明書を確認してもらうと良いですね。
温度設定は冒頭にも書きましたが20度を目安にすると良いでしょう。
夏、室温が28度の場合は冷房で20度設定
冬、室温が5度の場合は暖房で20度設定
であれば乾燥しやすくなると思います。
他にも送風機を上部に向けてかけるなどするとより乾燥が早まります。
※詳しくは送風機の項目で説明しています。
ちなみにエアコンの電気代は
弱冷房除湿<冷房<再熱除湿の順に高くなるそうです。
外の空気と入れ替える
天気がよく乾燥している日はエアコンを付けるより窓を開けて空気の入れ替えをした方がより乾燥しやすくなります。
例えば
室内の湿度が70%、外の湿度が50%の場合は窓を開けて空気の流れを作って上げたほうが乾燥が早まりますね。
窓を開ける場合はできるだけ数か所開けるようにしてください。
1箇所だけの場合だと空気の出入り口がないので入れ替えが起きにくいです。
できれば北と南、西と東など正反対の箇所をあけるようにするといいです。
送風機の使い方
ワックスを乾燥させる手段としてよく使われる送風機ですが、間違った使い方をすると密着不良などの原因になったりします。
送風機の間違った使い方
間違った使い方としてよくあるのが、ワックス面に直接風を当てる方法です。
風を直接あてるとワックスが波打つばかりか、皮膜形成助剤が水と一緒に蒸散してしまい十分な塗膜ができずパウダリングの原因になってしまったりします。
あと湿度が高い場合、湿度90%の風をいくら当てても乾燥しないですよね。
送風機の上手な使い方
送風機は湿った空気を動かす(移動させる)ことに使いましょう。
湿った空気は重いので下部に溜まっており、乾いた空気は逆に天井近くに溜まっています。
ワックス面には乾いた空気を送った方が乾きは早くなるので、送風機は上部に向けてかけます。
そうすると室内の上下で空気の入れ替えが起こり、乾燥した空気が床面にくるため乾燥が早くなります。
エアコンと送風機を同時に使う場合
エアコンを使った場合除湿してくれますので、エアコンを基軸に部屋全体の空気を回すように送風機を上向きにかけてあげます。
エアコンを除湿してくれる機械と考えるといいかも知れません。
窓を開けている場合
風がある場合は送風機を使わなくていい場合がありますが、風が無い場合は、2箇所以上窓をあけ、1箇所の窓から外にむけて送風機をかけてください。
送風機によって室内の空気が外に出て新しい空気がもう1箇所から入ってこれます。
窓がない場合
窓がない部屋の場合は奥にむけてかけるより壁沿いに向けて室内の空気を回した方が、空気の入れ替えは起こりやすくなります。
奥にかけると部屋全体の空気が入れ替わりにくい。
壁沿いに斜め上にむけてかけると壁に沿って空気の入れ替えが起こり、上下の空気も入れ替えられます。
エアコンがなく、窓も無い場合は(トイレや倉庫など)湿度がある空気を回しても乾燥しない為、別な部屋の乾燥した空気を入れるようにした方が良いです。
また扇風機タイプは首振りで乱気流などで風溜まりができて乾きムラが出やすいため、エスカルゴタイプの送風機の方が直線タイプで使いやすいと思います。
ペンギンのバッテリーシリーズで揃えている方はバッテリータイプの方が使いやすいと思います。
階段の場合
階段はそれぞれの段差のところに湿った空気が溜まっている事が多いので、階段に沿って送風機をかけてあげた方が乾燥は早くなります。
壁に向かってかけても効果は少ない
階段に沿ってかけた方が効果は高い
また下の階のドアを開けて湿った空気を抜いて上げるなどの工夫をするとより乾燥が早くなりそうですね。
空気は壁沿いに流れていく
空気は一般的に壁沿いに流れていく性質があります。
飛行機の翼でも前方から流れてくる風が弾かれずに揚力として使われています。
この事からも空気は壁沿い、面沿いに沿って流れる事が分かります。
なので階段室などは壁に向かってした方向に送風機を置いた方が乾燥が早くなります。
※病院などの医療関係では壁や天井などのホコリに菌やウイルスが付着している場合もあり、送風の仕方によってはそれらを舞い上げてしまう原因にもなるので、あまり強い風は吹かせない方がいい場合もあります。
温かい空気と冷たい空気
暖かい空気は多くの水分を含む事ができますが、冷たい空気は同じ量の水分を含む事ができません。
※水を温めると体積が広がって汚れを保持する量が増えますが、空気も同じで温めると水分を保持する量が増加します。
また暖かい空気は部屋の上部に溜まりやすく、冷たい空気は部屋の下部に溜まりやすい特徴があります。
このことから、上下の空気を入れ替える為に、送風機を上向きにかけて上げるとより効果的な乾燥が行なえる、といえますね。
髪を乾かすドライヤーも熱で水の保湿量を増やし、風量で湿った空気を入れ替えていますよね。
これがストーブなど熱さだけであれば乾かないですよね。
梅雨時期の対策として
梅雨時期の場合は室温20度を目安にエアコンの設定をし、送風機を上向きにかけましょう。
ワックス前の洗浄作業中でも洗浄剤などが揮発し湿度は上がっていくので、作業中でも湿度管理を意識した方がよいですね。
土砂降りなどであまりにも湿度が高い場合は、バフや復元洗浄などで仕上げるのも考慮した方がいいかも知れません。
まとめ
ワックスの乾燥を促進させるためには湿度を下げる事が重要です。
そのためには
チェックポイント
・窓を開けて乾燥した空気と入れ替える。
・エアコンを使って湿度を下げる。
温度は20度目安。夏は冷房で20度、冬は暖房で20度に設定。
・送風機を使って乾燥した空気を流してあげる。
・温湿度計を所持し、作業中から常に湿度管理を行う。
上記のことを頭に入れて作業を行えばワックスの乾燥もしやすくなるかと思います。
ナノテックシステムであれば乾燥もさらに早く
ナノテックシステムで床メンテナンスを行えばワックスの乾燥をさらに早めることが出来ます。
ワックスを通常の半分から4分の1程度の薄さで塗布できるので乾燥も撃速です。
時間がない現場や早く仕上げないといけない現場などがあればナノテックシステムを導入するのも一つの手だと思います。
ナノテックシステムを導入するには下記のリンクから飛んでみてください。
最後まで読んで頂きありがとうございました。